【初心者向け】厚生労働省の助成金とは?まず知っておきたい5W1H+補助金との違い
「助成金ってよく聞くけど、うちの会社ももらえるの?」
そんな疑問をお持ちの中小企業の方へ。この記事では、厚生労働省が出している助成金について、まず知っておきたい基本を5W1Hの視点でまとめました。
1. 【What】そもそも「助成金」って何?
助成金とは、企業が雇用環境を良くするための取り組みを行ったときに、国が支給してくれるお金のことです。
たとえば「パートさんを正社員にした」「育休を取りやすくした」「障害者を雇用した」など、会社の制度や雇用状況を改善した場合に、条件を満たすと受給できます。
返済は不要で、使い道の制限も基本的にありません。
2. 【Who】どんな会社が対象になるの?
対象は、主に中小企業です。業種や所在地は問われず、全国どこでも利用できます。
ただし、いくつかの基本条件があります。
- 雇用保険に加入していること
- 従業員を適切に雇っていること(違法労働や未払い残業がない)
- 社会保険などの手続きを適切に行っていること
このあたりがクリアできていれば、小さな会社でも対象になる可能性は十分あります。
3. 【When】いつ申請すればいいの?
助成金は、「やってから申請する」のではなく、取り組む前に計画書などの事前提出が必要なものがほとんどです。
たとえば、「正社員に登用したから申請しよう」と思ったら、すでにタイミングを逃していた…というのはよくある話。
そのため、助成金の活用を考えたら、まず制度を調べてから行動するのが鉄則です。
4. 【Where】どこに申請するの?
主に申請先は、会社の所在地を管轄する「労働局」や「ハローワーク」です。
申請書類の提出や問い合わせも、各地域の窓口になります。オンラインでの提出が可能な助成金も一部ありますが、基本は紙での申請が多めです。
5. 【Why】なぜ助成金があるの?
厚生労働省の助成金は、企業が「働きやすい職場づくり」に取り組むことを後押しするために設けられています。
少子高齢化や働き方改革の流れのなかで、国としても「長く安心して働ける会社」を増やしたい。そのために企業の努力を金銭的に支援する仕組みが助成金です。
6. 【How】どうやって調べればいい?誰に相談すればいい?
助成金の情報は、厚生労働省のホームページや労働局などで公開されていますが、制度の種類が多く、専門用語も多いため、内容を読み解くのが難しいのが実情です。
そのため、最近では、助成金の制度に詳しい社労士(社会保険労務士)に相談する会社が増えています。
制度ごとにタイミングや注意点が異なるため、専門家のアドバイスを受けておくと安心です。
補助金との違いは?
最後に、よく混同される「補助金」との違いについて。
項目 | 助成金 | 補助金 |
---|---|---|
目的 | 雇用環境の改善支援 | 新事業・設備投資の支援 |
支給条件 | 条件を満たせば基本的に受給できる | 審査あり(不採択の可能性あり) |
管轄 | 厚生労働省が多い | 経済産業省などが多い |
助成金は「要件を満たせばもらえる」のに対し、補助金は「審査に通らないともらえない」という違いがあります。
まとめ
助成金は、実は中小企業こそ活用すべき国の支援制度です。
ただし、制度の選び方やタイミングを間違えると「もらえない」という結果にもつながります。
まずは「どんな助成金が使えそうか?」を知ることが第一歩。
制度の活用で、会社の成長をしっかり支えていきましょう。
【筆者紹介】
東京丸の内社会保険労務士法人|助成金特化型の社労士事務所
助成金の制度や申請実務に詳しく、中小企業の申請サポート実績も多数。
制度について詳しく知りたい方、使えるかどうか気になる方は、お電話やチャットワークからご相談いただけます(初回無料)
いつでも相談を承っております。
助成金について検討している、相談したいとお考えになられたら、いつでもお問い合わせください。電話・オンラインのどちらでも対応可能です。